プレスリリースという言葉を聞いたことがある方は、少なくないと思います。では、プレスリリースって何ですか?と聞かれて答えられる方は、どれくらいいらっしゃるでしょうか?
プレスリリースは広告じゃない
お蔭様でプレスリリース執筆のご依頼を頂いていますが、時々お客様が思い描いていらっしゃるプレスリリースが、広告…ということがあります。よくPR TIMESなどのプラットフォームをご覧になって、そこに掲載されているプレスリリースがお手本だと思われているようです。
実際は、プレスリリースはメディアの方へのお手紙です。いくら、「私たちはこんな商品を新たに販売します!」と書いても、メディア側から寄っていくような大企業でない場合、メディアの方には響きません。
私はライターなので、よくプレスリリースが届きます。プレスリリースだと思われている広告です。なかには私とは何の関連もない商品のものが届くので、正直言って困ります。
大事なのは、タイトル
では、どういうプレスリリースに心が動くかというと、まず、タイトルで興味が湧くもの。先を読んでみたいと思わせるようなタイトルは必要です。そこは、広告も同じです。
とはいえ、タイトルの付け方はかなり異なります。誇張や煽るようなタイトルはプレスリリースにはNG。事実だけを明確に述べて興味をそそる必要があります。
プレスリリースに外せない画像
画像も大事。かっこいい写真や、広告っぽいイメージ写真ではなく、伝えたいことが分かりやすい画像です。人が見えるものや、掲載を狙いたいメディアのテイストに合わせるように工夫してみましょう。カラーで雰囲気が伝わるものがいいですね。
あなたに取り上げてほしい、と伝わるプレスリリース
私の場合どんなプレスリリースに興味が湧くかというと、私だから送ったと分かるプレスリリースです。過去には私が書いた記事を読んで、編集者さんに私のメールアドレスを聞いて、直接プレスリリースを送ってくださった方もいます。そういう方は、私が書いているテーマを知っていて、ご自分の商品やサービスが当てはまると分かって送ってくださるので、一斉に送られた私となんの脈絡もない商品のプレスリリースとは違った対応になります。なぜなら、私に送ってくださっているから。私に取り上げてほしい、と伝わるからです。
行動心理とプレスリリース
私が私だから送った、と分かるプレスリリースに心が動き、行動に移す理由は、行動心理学で証明されています。
例えば、人が複数いるなかで具合が悪くなったとします。「誰か助けてください」と言っても誰も立ち止まらない可能性があります。ところが「そこの髪の長い、青いシャツを着た女性、お願いします」と個人を指すと、立ち止まってくれる確率はぐっと上がるのです。
プレスリリースも同じこと。大勢いるメディアのなかで、あなたに、あなたのメディアに取材してほしいのです、と伝わるように書くと成功率はアップするでしょう。