西宮北口の商業施設「アクタ西宮」の飲食街にある寿司店「高辰」さんは、創業が大正5年。アクタ西宮は2001年にオープンした比較的新しい施設なので、まさかこんな歴史あるお店が入店していたとは!
創業100年以上も続く西宮の寿司店
高木町にあった「高辰」さんは、阪神大震災で被害を受けられて、その後オープンしたアクタ西宮に入店したそうです。
創業大正5年というと1916年。100年以上も続いています。現在のオーナーの阪上さんは5代目。
「高辰」さんについて、阪上さんにお話を聞いてみました。
まず店名の高は、大正5年にお店を開店した高木町の高。昔は高木村と呼ばれていたとか。辰は、創業者であり、阪上さんのひいおじいさん、辰蔵さんの辰。
店名もそのままにずっと続いているんですね。
「高辰」名物はちらし寿司!
お寿司屋さんに限らず、せっかく食べるならそのお店の売りの商品を食べたいと思いませんか?
「高辰」さんの名物はちらし寿司だそうです。
海老そぼろやしいたけなど、具材も全部手作り。ちらし寿司ってほんと手が込んだ料理ですね。なんとしいたけは2日に渡り6~7時間かけて戻して炊くのだとか。
大正時代から続いてきた、調理方法をずっと守られています。
お寿司というとネタの大きさや新鮮さが注目されますが、坂上さんによると実はお寿司の美味しさはご飯の味で決まるそうです。お米を主食として育ってきた日本人にとって、思っている以上にお米の味に敏感で大切なようです。
そこで「高辰」さんでも独自のブレンドのお米を使っているとか。炊き方もいろいろ拘りがあるようです。お値段は焼きアナゴなどが乗った上ちらしは2700円(税込)、ちらしは1350円(税込)です。
大卒の寿司職人&オーナーさん
寿司職人でオーナーの阪上さんをご紹介します。
西宮北口で育った阪上さんは、お寿司屋さんに生まれたにも関わらず、後を継ぐことを考えていなかった時期もあるそうです。
大学を卒業し、なんと就職活動をしていました。でも就職活動をしているうちに、子どもの頃から商売人のご両親を見て育ってきたためか、サラリーマンをしている自分が想像できず、内定を蹴って、料理学校へ。
その後ホテルで和食の料理人として修業を積み、寿司店でも修行を積んだ後、ご両親のお店を継がれたそうです。
寿司職人さんというと長い下積みを経験されて独立というイメージがありましたが、阪上さんのようにお寿司以外の道を歩まれていた職人さんもいらっしゃるのですね。
昔の西宮北口にも触れられる「高辰」店内
お店はカウンター7席、テーブル10席とこじんまりとしていてアットホームな雰囲気です。
店内には、昭和40年頃の西宮北口界隈のモノクロの写真も飾られています。今は西宮ガーデンズやアクタ西宮といった高層の商業施設が目立つ西宮北口ですが、昔は商店街や市場でにぎわっていました。私も昔この辺りに住んでいたので、かろうじて覚えています。
「高辰」さんの店内は透明シートがあり、感染対策をしっかりされています。テイクアウトも可能です。(要電話)
お買い物の帰りにちらし寿司をテイクアウトするのもよさそうです。
アクタ西宮のその他の飲食店
「高辰」さんの店舗があるアクタ西宮西館の1階は、飲食店街になっており、「高辰」さん以外にもたくさんのお店があります。
ステーキ屋さんにおにぎり屋さん、お蕎麦屋さん、カレー屋さん、とんかつ屋さん、オムライス、中華にインド料理、ラーメン屋さんにイタリアンも。
ほどよくいろんな方の好みを網羅している印象です。西館2階にはマクドナルドとアイスクリームのサーティーワンまであります。
こんなにたくさんの飲食店があるとは思っていなかったので、意外でした。
<高辰>
住所
兵庫県西宮市北口町1-1 アクタ西宮 西館1階
電話番号
0798-67-2545
営業時間
11時15分~14時、17時~20時
定休日
火曜日
アクセス
阪急「西宮北口」駅 徒歩3分