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言語

「言語化力」を読んで、言語化について考えた

私はもう20年近く文章を書いてお金を頂いている。コンテンツの執筆もあれば、チラシや広告、広告なんだけどそう見えないタイアップ記事を書いたこともあるし、PRのプレスリリースを書くこともある。

一生終わらない言語化の学び

記事1つをとっても、媒体によって書き方やニュアンスは様々。自然になんとなく合わせて書いてきたし、書く仕事をコンテンツ一辺倒から広告へ広げたいと思った時は、本や講座で新たに学んだ。プレスリリースも見よう見まねで初めて書いてから、これでは結果は出ないだろうと、今お仕事を頂いているPR塾で基礎からしっかり学び直した。いまだに少しずつ土台を積み上げる作業をしている。

書くことは、ここまでできたからもう習得できた。さあ、ここからは稼ぐのみ!という資格の下に成り立つ仕事ではない。だから常に書いて書いて、読んで読んで…。

メールで分かること

人が書いた文章には、とても敏感だと思う。文章の上手下手ではなく、そこに気持ちがあるかどうか、これはメール一つですぐに分かる。

忙しくてあまり書けない、でも一生懸命一言お返事をくれたんだな、と感じるメールもあれば、この人は自分のことしか興味がなさそうだな、と思う雑なメールもある。

私は海外に住んでいたから、仕事はほぼメールでとってきた。正直に誠実に長いメールを書いたのに、思いが通じなかったこともあれば、私のメールの書き方が丁寧すぎてかなり年配の人だと思われていたことも。手書きと違って文字の形は誰が書いても均一なのに、与える印象は星の数ほど異なる。受け取る側の感性にもよるけれど。

書籍のいろいろ

ビジネス書や実用書を読んだら、書いた人のことがなんとなく想像できる。薄っぺらいと思うこともあれば、難しい言葉をよく知っているんですね~と思うこともあるし、しっかり丁寧に作り込まれた本だな、と思ったり、同じことリピートしている箇所多いんですけど、と感じることも。1冊の本、1つのメール、1つの記事から受け取る情報は、書いてある内容だけではなくて、想像を含むいろんな周辺情報。

書くことについての本もよく読むけれど、テクニック的なものはもう知っていることが多く書かれていて、あまり心に残らない。

誰もが身に付けるべき「言語化力」

そんな中で、序章から「え」と引き込まれた本が、三浦崇宏さんの「言語化力」。

ご本人が、言語学についての哲学的な本と最近のベストセラー「伝え方が9割」のような実用的な書籍の中間の本と言っているように、哲学的なニュアンスもありつつ、上辺だけではない技術的な面もある、これまで読んだことがないような本。短いのに、突き刺さってくるような力強い文章の羅列。そして、どうしてそんなふうに書いて表現できるのか、カラクリが分かる内容。

文章を書く仕事をしている私のような人にとってだけではなく、全ての人に、何から考えさせられるポイントがある本だと思う。私は、言葉、文字を扱う仕事をしている割には、文字も言葉も軽く扱っていたのかもしれない。クリエイティブな分野は領域じゃないから、と甘えていたように思う。言葉に息を吹き込んで、きれいなだけじゃない、現実を動かす文章を綴れるようになろうと思う。一回読んだ本は滅多に再読しない私だけど、この本は手元に置いておいてきっと何度も読み直す。

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